ショパンコンクール 3次予選終了 いよいよ本戦へ(2010年)

管理人コラム

kobakoshi (2010年10月17日 22:10)

あっという間に3次予選も終了し、長かったショパンコンクールもいよいよ残すところ18、19、20日の3日となりました。本戦に進出した10名を見ると全員が欧州勢で、そのうち半分がロシアとまるで初期の頃のショパンコンクールに原点回帰したような結果となりました。顔ぶれを見てもこれといった意外性もなく、落ち着くところに落ち着いた感じがします。

さて、3次予選中最も印象に残ったのは初日ラストに演奏したEvgeni Bozhanovです。彼のパフォーマンスは完璧でした。大小さまざまな作品を織り交ぜて、飽きさせないようによく練られた演目構成は、コンクールというよりはもはや彼のリサイタルともいえるものでした。最後に演奏した作品18のワルツ変ホ長調が終了し、後ろにのけぞりながら両手を高々と天に投げた彼は熱狂的な拍手と歓声に包まれていました。この瞬間、彼はこの日の勝者となったのです。誰よりこの結果に驚いていたのはBozhanov本人だったのではないでしょうか。目を丸くしながらみんなの歓声に深いお辞儀で応えていました。

このときの拍手が意味するものは、コンクールでの勝利以上に大きなものを持っています。彼自身のリサイタルならまだしも、コンクールという耳の肥えた聴衆が集まる中で、彼のファン以外の人たちに向けて演奏し大きな拍手と喝采を得たのです。彼が今後の人生において、あとどれくらいこのような経験をすることでしょう。彼はこのコンクールに参加することで、とてつもなく大きな財産を得ることができたのです。

しかし、ショパンコンクールが彼を選ぶ理由を考えたときに、わずかな疑問が残るのも事実です。仮に彼がこのコンクールで優勝したとして、今後どのように演奏活動をしていくのか、彼はコンクール以外のどこで演奏しても勝者になれるのではないか、そして何より、今後彼がどのようなショパンを我々に聴かせてくれるのか。結果はふたを開けてみるまで分かりませんが、誰が選ばれたとしてもこういう疑問は出てくることでしょう。


明日からは協奏曲三昧の日々が続きます。今回日本人は残念ながら本戦出場なりませんでしたが、日本を代表するピアノメーカーのYAMAHAががんばっています。もしYAMAHAが優勝したら初優勝になるのでしょうか?まだまだ最後まで目が離せませんね。

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