ショパンコンクール 2次予選通過者発表(2010年)

管理人コラム

kobakoshi (2010年10月 9日 04:24) 

ショパンコンクール1次予選が終わって通過者は約半分に減りました。
2次に進んだ40名のうち半分は聴けたんですけど、突出してる人はいないというのが正直な感想です。聴けてない人の中にもしかしたら素晴らしい人がいたのかもしれません。

1次予選で聴いた中で特に印象に残っているのはロシアのNicolay Khozyainov君です。演奏もさることながら、終わった後の会場のどよめき、審査員が一同に深呼吸する映像など、中継を見ていて本当にこんなことが実際にあるんだなと思いました。

彼の演奏は、こういうことを書くと変な人に思われそうですが「この世のものとは思えない」演奏で、他の人たちとは明らかに違う、どこかうすら寒いというか怖いというか、そういう得も言われぬ「凄み」のようなものを感じました。

彼が他のコンテスタントと違ってた点は1つ、
「音楽に全てを語らせてた」ということです。

こういうコンクールの場では、なるべくミスを無くそうとか、自分らしさや個性のようなものを出そうと普通なら考えそうなものですが、彼はその全てを超えてました。彼を通じてショパンの「音楽」そのものが、確かにそこに存在していたのです。

ただ、音楽の存在が大きすぎて彼自身はどこにあるのかと、聴く人によっては非常に不安を感じたかもしれません。このある種突き放したような印象が、審査員の心証にどのように影響したかは全く分かりませんが、僕が1次予選で聴いた43人の中で1人だけ違っていたと感じたことは確かで、もしかしたら審査員の中の誰かも同じように感じていたから、彼が1次を通過したのかもしれないと思えるのです。


まあこれからまだ2次・3次とあって、本戦までは長い道のりですが、コンクールで勝つ負けるは別にして、こういう新しい才能との出会いがあるから、きっと世界中の多くの人が夢中になるんだろうなと思ったりしています。
さあ、2次・3次はどんな才能と出会えるか。ここ1週間、平均睡眠時間4時間。
まだまだがんばるぞ!

管理人コラム
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